「良い商品(サービス)を作れば売れる時代」は終わったと言われるようになり、企業のアプローチや戦略として、ブランディングは重要なキーワードの一つになっています。今回は、ブランディングとディスプレイ広告について、考えていきたいと思います。

では、ブランディングを意識する理由とは、どんなことでしょうか?

・多様化する市場と消費者のニーズに対応するため
・競合が激化し、単に良い商品を作るだけでは差別化が難しくなっているため
・消費者は製品の品質だけでなく、ブランドの信頼性や価値観、一貫したメッセージを求めるようになったため
・消費者に対する信頼と共感を築き、購買意欲を高めると同時に、価格競争からも抜け出す手助けとなるため
・ブランドの強さが企業の成功のカギになるため

このように様々な理由がありますが、大小問わずブランディング活動の強化を視野に入れている企業は多数存在しています。

 

ディスプレイ広告によるブランディング

ところで、企業の活動においてブランディングの重要性が高まる中、オンライン上の認知拡大の戦略としてディスプレイ広告は効果的なツールとなります。
ビジュアル表現の自由度が高いディスプレイ広告は、ブランドのロゴ、カラー、メッセージを一貫して伝え、消費者の記憶に残こすことができます。また、画像、動画、アニメーションなどを使ってブランドストーリーを効果的に伝えることが可能です。
そして、ターゲティング技術により、特定のオーディエンス(広告を配信するターゲット)にリーチし、関連性の高いコンテンツを提供することで、そのブランドの信頼性と共感を築くこともできます。リターゲティングを利用して、既に関心を示したユーザーに再度アプローチし、ブランド認知を強化することも可能です。

オンライン上での様々なウェブサイトやアプリに表示され、繰り返し露出させることもでき、潜在顧客に対してもブランド認知を高めるアプローチは、ディスプレイ広告の最大のメリットと言えます。

 

ブランディング効果を上げるディスプレイ広告のデザインとは

それでは、多くのデジタル広告が溢れる中、ブランドの認知度を上げるためのバナークリエイティブは、どのような点に注意すれば良いのかを中心に解説していきます。

 

シンプルさと明瞭さ

メッセージはシンプルに、かつ明確に伝えること。短いキャッチフレーズやタグラインを使用し、視覚的に分かりやすいデザインにすることは重要です。

 

ブランドの一貫性

ブランドのロゴ、カラーパレット、フォントなどを統一し、ブランドアイデンティティを一貫させ、ユーザーが広告を見た瞬間にブランドを認識できるようにします。

 

視覚的インパクト

魅力的で高品質なビジュアルを使用することで、視覚的なインパクトを与え、広告が他のコンテンツの中で目立ちやすくなります。

 

明確なコールトゥアクション(CTA

ユーザーに次に何をすべきかを明示するCTAを意識する。CTAボタンは目立つ色で、短く具体的なアクションを促す文言を使用することがポイントです。

 

レスポンシブデザイン

様々なデバイス(スマートフォン、タブレット、デスクトップ)で適切に表示されるように、レスポンシブデザインを取り入れることは、もちろんのこと、縦横比が変わっても統一感のあるデザインになっていることは重要です。

 

アニメーションやインタラクティブ要素

アニメーションやインタラクティブ要素を活用すれば、ユーザーの関心を引きつけることができます。ただし、過度に使用すると逆効果になるため、適度なバランスが必要です。

 

オーディエンスの理解

オーディエンスの嗜好や行動を理解し、それに合わせたデザインにすることが重要です。例えば、若い世代向けであれば、トレンディなデザインやポップな色合いを取り入れます。

 

訴求ポイントの強調

ブランドの強みや他と差別化されるポイントがあれば、明確に訴求します。特典や独自のサービス、商品特徴などを強調します。

 

まとめ

今回は、ディスプレイ広告でブランデイングの効果を上げるために必要なクリエイティブについて解説しました。これらに加え、重要なポイントとして、ディスプレイ広告とUX(ユーザー体験)を結びつけることです。それにより、さらに効果的なブランディングを実現できます。ディスプレイ広告のデザインや配置は、ユーザーが広告にどのように反応し、どのように感じるかに直接影響を与えます。広告がユーザーにとってシームレスで魅力的な体験を提供することで、ブランドに対するポジティブな印象を強化することができます。さらに、ユーザーの関心や行動に基づいてパーソナライズされた広告を提供することで、より深いエンゲージメントを促進し、ブランドとの強い絆を築くことが可能です。

このように、ディスプレイ広告はUXと密接に関連しており、優れたユーザー体験を提供することで、ブランド価値をさらに高めることができます。